インタビュー特集

少数精鋭の劇団「紫」 オールマイティーな団員が一致団結

「学生の街」京都には多くの学生演劇サークルや劇団が存在し、個性が光る舞台表現に取り組んでいます。京都を代表するサブカルチャーである学生演劇の世界と、そこで活躍する学生たちにスポットを当て、知られざる学生演劇の魅力に迫る「学生演劇応援団」のインタビュー特集。第9回は、劇団「紫」を取材しました。
劇団「紫」は佛教大学公認の演劇サークルです。2023年2月現在、団員は6人のみ。少人数の劇団ならではの強みやおもしろさについて、部長の三和廉さん、メンバーの皆川健蔵さんが話してくれました。

(写真提供:劇団「紫」)

──劇団「紫」は、どのような演劇サークルですか?

三和:メンバーは現在、部長の私と1回生が5人、合わせて6人でとても小規模なサークルです。劇団「紫」の特徴はやはりメンバーの人数が少ないところ。ここ数年でいうと、団員20人を超えたことはほとんどないようです。

──少人数の劇団ならではの魅力はありますか?

皆川:人数が少ないからこそ、部員同士の仲が良くなりやすいです。僕は人見知りをするタイプなのですが、劇団「紫」は居心地が良く、他のメンバーとも入部してすぐに打ち解けられました。アットホームな環境でありがたいです。

三和:演出、照明や音響、キャストといった役割を満遍なく経験できることも魅力だと思います。劇団「紫」は人数が少ないので、全員に何かしらの役割があり、多様な役職をオールマイティーにこなせるようになります。また、舞台の設営を一から行う公演準備も含め、誰か一人でもサボってしまうと舞台が回らなくなってしまいます。そうならないよう、一人ひとりが責任感を持って役割を全うしています。

舞台設営の様子(写真提供:劇団「紫」)

──まさに少数精鋭の団体なんですね。

皆川:そうですね。私は1回生で、これまで3回の公演を経験しましたが、音響、キャスト、演出と毎回違う部署を経験しました。どれも大変な面もありましたが、やりがいがあって楽しかったです。

練習風景(写真提供:劇団「紫」)

──いろいろな部署を経験されたのですね。その上で、次はどんな役職をしてみたいですか?

皆川:もう一度、演出がやりたいです。演出は、台本を読み込んで、そこからイメージを膨らませてキャストに演技のアドバイスをします。やってみてとても楽しかったのですが、「こうすればよかった」という反省点もあるので、リベンジしたいですね。台本を書いてくれたのも、キャストも、全員が先輩だったので、遠慮してしまった部分がありました。でも、もっと自分の思っていることを言ってもよかったかもな、と今は思っています。

三和:気を使わせちゃってたみたいですね。ごめん(笑)。

皆川:そんなことないです(笑)。先輩たちとも仲が深まったからこそ、次は遠慮なく言わせてもらいます!

2022年度卒業公演(写真提供:劇団「紫」)

──仲の良さが伝わってきました。一方で、少人数だと大変なこともありそうです。

三和:もちろんあります。台本によってはキャストやスタッフの人数が足りず、できる舞台の幅が狭くなってしまいがちです。公演当日の受付など、舞台以外の部分に手が回らないことも多いです。2022年11月に行った文化祭公演では、演劇実験場下鴨劇場さんに受付を手伝ってもらいました。

皆川:このサイト「学生演劇応援団」をきっかけに下鴨劇場さんとの交流ができたのですが、こういったつながりはありがたいです。横のつながりを広げて、お互い困ったときには助け合えるような関係になっていけたらと思います。

三和:「学生演劇応援団」のサイトを通して、公演情報を広く発信できるのも嬉しいです! 実際に、別の劇団の公演を見に行くきっかけにもなりました。

──そんな交流が生まれていたなんて! とても嬉しいです。最後に、次の公演について教えてください!

2022年度11月公演本番(写真提供:劇団「紫」)

三和:劇団「紫」は、年に4回公演を行っています。今は、4月に行う新入生歓迎公演に向けて準備中です。「少数精鋭」は劇団「紫」の強みでもありますが、部員がいてくれるに越したことはありません。いつでも部員募集中です。新歓公演、ぜひ見に来てください!

劇団「紫」の情報はこちら

sponsored by TOWA株式会社